こんにちは。
家族4人、山形暮らしをはじめました。伊藤 秀和(@hidecch999)です。
と、聞くと必ずと言っていい程その名前が上がってくる“あかるさかおる”さん。
今回のミカワビトは前回記事でご紹介させて頂いた、町野聡美さん・石井考治さんからご紹介を頂いた“あかるさかおる”こと、菅原明香さんにインタビューさせて頂きました!!
この記事を読めば、地方で自分の好きなことや得意なことを活かして、地域貢献する働き方(ナリワイ)のヒントになるはず!!
地域での自分の好きを仕事に変える方法を模索している方必見の記事です。
目次
ミカワビト
菅原明香(あかるさかおる)さんってどんな人?

アーティスト名:あかるさかおる
1980年鶴岡市生まれ。
地元鶴岡の高校を卒業後、アメリカの短大・大学を経て帰国。
帰国後は、フリーランスとしてイラストを描いたり、洋服店・養護学校などの職歴を重ね、ご主人の実家がある三川町に戻る。
三川町の英語指導員を4年間勤めた後、明香さんは出産・育児のためご退職。
「自分の人生は自分で舵をとりながら、自分らしく働きたい」という思いで、
以前から興味があったナリワイプロジェクトの成果報告会を見に行くことに。
そこでご友人の五十嵐有紀子さんの成果報告を聞いて感銘を受け、ナリワイプロジェクトに参加。
ご自身の得意分野である英語と好きなことである絵の二つの“ナリワイ”に挑戦。
ナリワイプロジェクトの卒業後は、ナリワイプロジェクト卒業生が集うコミュニティ「ナリワイALLIANCE」を立ち上げ、代表を務める。
絵の方で、「Hospital Heart Act(ホスピタルハートアクト)」という、病気で入院・通院している方に癒しの塗り絵やカラフルちぎり絵などの芸術作品を提供する活動を行う。
英語の方では、県内に数名しかいない通訳案内士の資格をもつ。
「鶴岡通訳案内士の会」の会員として、インバウンド向けの通訳や観光ガイドなどの他、ご自身の子育てにもその指導を活かしてしているという、バイリンガル育児指導のワークショップなども行っている。
ナリワイとは・・・
「自分の好きなこと、得意なことを活かして地域の課題を解決する小さなソーシャルビジネス」=ナリワイです。
明香さんが代表を務める「ナリワイALLIANCE」とは?

鶴岡ナリワイプロジェクトの「ナリワイ起業講座」修了生が集う小さな起業家のコミュニティです。
講座修了生が設立し、“ナリワイ”を実践する個人事業主として独立しながら、フラットな関係性の中でお互いを認め合い、助け合うため、また“ナリワイ”の考えを地域に広げて行くために活動しております。
メインの活動は、対外的なイベントとして、月1回「ナリワイCafe」の運営。
こちらは、プレゼンターが自身の“ナリワイ”を紹介するトークやワークショップを行い、参加者との交流をする場として開催してます。
ナリワイメンバーは良い意味で(ちょっと変わったという意味で)変人が多く多様性があり、話をしていても刺激的です。
元JAXAにいた方で現在鶴岡スペースステーションを主宰している方が「宇宙カフェ」を行いました。
これはゆったりとコーヒーをすすりながら、普段は聞けないような宇宙のことや宇宙ステーションの話を聞くことのできるイベントです。
ここで出したコーヒーもALLIANCEメンバーが営いる千一珈琲で焙煎したコーヒーです。
またe-toco-cafeを主宰している本好きな方は「ブックカフェ」などを開催しました。
ここでは「ブックサプリ」と称してその時のその人の気持ちに合わせて、本の処方箋を出したりするようなコンテンツもあります。
その他、年一回大規模な「ナリワイEvent」も開催。
一方、コミュニティ内の活動としても、アイデアブレストミーティング、相談会、スキルアップ講習会、忘年会・花見、ファミリーDAYなど、目的に応じて活動をしてます。
「ナリワイALLIANCE」の存在意義とは

「起業となると大変そう。」
「でも、月3万ぐらいの仕事の掛け合わせで生活ができるぐらいの収入を得たり、主婦のお小遣いくらいの収入を得ながら自分がやりたいことをやることなら、気軽に取り組めそう。」
「がっちり稼ぐというより、好きを掘り下げていくこと。」
それが“ナリワイ”です。
このナリワイALLIANCEがあることで、“ナリワイ”を継続していくことができたり、アドバイスをもらえる仲間を作り、さらに“ナリワイ”を発展させていくことができます。
地元にいるとやりたいことがある人が結構いるけれど、なかなか踏み出さないことって多くないですか。
こういう風にしたら出来そうと提案しても、出来ない理由を出して出来ないことに落ち着くことがよくあります。
そういうことが多くてもったいないと感じています。
ナリワイプロジェクトのメンバーは「いつまでにやる」と決めると実行する。
私自身が何かやろうとした時は、色んな人が動いてくれたり、友人も助けてくれました。
やってみたいと思っていることがあれば、勇気を出して一歩踏み出し、目立ってもいいのだと思います。
個々がそれぞれの色を出しながら、しっかりと立ち、且つ手を繋ぎ知恵を出し合い協力することで、より大きな変化と未来が見えてくること。
この“ナリワイ”精神を鶴岡ナリワイプロジェクトから引き継ぎ、その輪を広げて行くために、ナリワイALLIANCEは存在します。
絵の“ナリワイ”の活動の1つである「Hospital Heart Act(ホスピタルハートアクト)」とは?

明香さん自身は、「Hospital Heart Act(ホスピタルハートアクト)」のアーティストメンバーとして活動。
こちらのHospital Heart Act(ホスピタルハートアクト)は、病院などにアート(自分で作るアート工作キットなど)を提供することで、通院・入院する患者の方に「病気のことばかり考えさせない」ことで、楽しく過ごしてもらうことが目的。
現在流行している大人の塗り絵では、線が細かいものが多く、体に負担がかかるものが多いので、アーティストとして活動する明香さん(あかるさかおるさん)が簡単で体に負担のかかりにくい素敵な塗り絵を作成しました。

明香さんが描いた塗り絵
英語の“ナリワイ”としての活動

通訳ガイドの仕事で庄内を案内した際のお写真(酒田市相馬楼)
明香さんのもう1つの“ナリワイ”では、庄内でも数名しか持っている人のいない「通訳案内士」の資格を持ちながら、英語を使って外国客向けの庄内のツアーガイドを行っております。
鶴岡はユネスコで食文化創造都市で登録されている日本唯一の都市なので、フードツーリズムや有名なシェフの方も鶴岡にきています。
また、庄内は古くから出羽三山の信仰の栄えていた場所なので、山伏修行や修験道を体験する方も多いです。
こうした方たちに庄内の魅力を伝える仕事をしております。
三川町はどんな町?

菜の花オイル「キラリボシ」のパッケージにも使われている鳥海山と菜の花
子育てがしやすい町だと思います。
児童数が少ないから先生や周囲の目が、一人一人の子どもに当てられる時間が多いです。
英語指導員として、私が三川町の英語教育を行っていた際も、3歳クラスで3人(ALT、英語指導員、担任の先生)入って英語指導をしておりました。
これは周囲の地域と比べても珍しいことだと思います。
また、周辺地域が集落単位で小学校が統合して行く中で、小学校が3校とも存続していることは子育てに力を入れている証拠。
そうして小学校が残っていることで、通常学校単位で行っている運動会も、三川町では地域の運動会としてコミュニティとして存在しております。
このような学校教育を大事にしてきたこともあり、地域のコミュニティも維持できており、人口が減ってないことは良いところだと思います。
一方で、こうした地方には多いことかもしれませんが、古くからの慣習を大事にしている部分も多く、同じようなメンバーでの似たような集まりが多いことは課題かなとも感じております。
目的や参加メンバーが被っているような組織は、一度見直しをして再編しても良いタイミングではないでしょうか。
地域としての活動時間がもう少し減れば、その分できた時間を家族に還元してもらえるとありがたいです。
三川町のオススメはこれ!

出典:http://shonaifarm.com/products/1677.html
庄内協同ファームの「麦ちゃん」です!
低温焙煎でゆっくりゆったり煎りあげた有機大麦で作られてます。
「黄金色の麦茶」とも言われており、風味豊かで通常の市販のものとは比べものにならないくらいおいしいとよく言われます。
カフェインがないので、妊婦さんやお子さんも安心して飲めます。

他にも、三川町の花「菜の花」を使った油「キラリボシオイル」がオススメです!
菜の花に熱を加えずゆっくり絞り出しているため、栄養価が高いままの状態で油になってます。
ちなみに、こちらのパッケージは明香さんがデザインをしたそうです!!
ぜひ一度手に取ってみてください。
今後の目標は?

「仕事をするならお互いのスキルや能力を尊重して、お互いに気持ちいい関係性の中で働きたい」
自分を活かせる・活かされる場所で働きたいと考えています。
月3万円ビジネスは家族に説明するのは難しく「月3万円稼いでどうするの?」と問われることもあります。
古くて新しいナリワイ的な生き方は、どこかに勤めていくようなシステムが当たり前だと思っている人には受け入れがたいのだと思います。
「目立たないように、他の人と違う変な人にならないように、そうやってみんなの輪の中に入れている時はいいけれど、一人外れた時にはこの地域で生きていけない」
そんな風に思っていましたが、ナリワイと関わって、自分がアクションを起こせば協力してくれたり応援してくれる人がいるということに気がつきました。
あかるさかおるとしても3年目。
ようやく軌道に乗ってきました。
「やりたいと思った仕事を選べる自分でありたい。」
「ジャンル絞らずにやっていきたい。」
今後は今あるビジネスの種を発展させて、アートだから通訳だからとかではなく、自分を必要としている場所で自分がやりたい仕事やっていきたいと思います。
ご自身の活動の宣伝をどうぞ!

毎月定例の活動として、
毎月第4土曜日に「はじめて見よう!0−3歳児のバイリンガル育児」を行ってます。

ご自身の娘をバイリンガルとして子育て中の明香さんが講師です。
こちらですが、前半講座・後半は座談会形式をとっており、バイリンガルとしての育児方法を学ぶと同時に育児の悩みを話したりしております。
また、直近の活動としては三川町でこちらのイベントがあります。

11/2(金)のみかわ秋まつりに、あかるさかおるとして出店します。
「水彩色鉛筆で癒しのぬりえ」という色鉛筆のワークショップを行います。
みなさんぜひあかるさかおるさんに会いにいらしてください。
まとめ

活動がアクティブ過ぎて、激動の経歴の明香さん!!
インタビュー時間もミカワビト史上最高の2時間半!!
長い時間お付き合いありがとうございました!!
ご自身の思いを大事に活動されていて、一本軸通ったステキなミカワビトでした。
こんな人も三川にいるんだーってびっくり。
まだまだ知らない三川を引き続き発信させて頂きます!!
▼アーティスト“あかるさかおる”さんの活動はこちらのボタンから確認できます▼